
東京都文京区に鎮座する「根津神社」は、東京十社の一つに数えられる格式高い古社です。厄除けや縁結びの強力なパワースポットとして知られるほか、京都の伏見稲荷大社を思わせる「千本鳥居」や、国の重要文化財に指定された荘厳な社殿など、見どころの多い神社としても人気を集めています。この記事は、根津神社の公式サイトおよび関連情報を基に、根津神社の魅力と参拝情報を網羅的に解説するものです。 アクセス方法や御朱印、周辺の観光スポットまで詳しくご紹介します。
根津神社とは?まず知りたい基本情報
根津神社は、約1900年前に日本武尊(やまとたけるのみこと)が創祀したと伝えられる歴史ある神社です。現在の社殿は、江戸時代中期の1706年(宝永3年)、五代将軍・徳川綱吉によって造営されました。
| 【項目】 | 【神社情報】 |
| 正式名称 | 根津神社(ねづじんじゃ) |
| 所在地 | 東京都文京区根津1-28-9 |
| 御祭神 | 須佐之男命(スサノオノミコト) 大山咋命(オオヤマクイノミコト) 誉田別命(ホンダワケノミコト) |
| 主なご利益 | 厄除け、除災招福、縁結び、商売繁盛、学業成就 |
| 創建 | 伝承:日本武尊による創祀 |
| 参拝時間 | 6:00~17:00(季節により変動あり) |
| 授与所時間 | 9:30~17:00 |
| 公式サイト | https://nedujinja.or.jp/ |
根津神社の御祭神とご利益
主祭神:須佐之男命、大山咋命、誉田別命
根津神社には、以下の三柱の神様が主祭神として祀られています。
- 須佐之男命(スサノオノミコト): 厄除け、除災招福の神様として有名です。
- 大山咋命(オオヤマクイノミコト): 山や農業、産業を司る神様です。
- 誉田別命(ホンダワケノミコト): 応神天皇の別名で、文武両道や必勝祈願の神様として知られます。
主なご利益
これらの御祭神の神徳により、根津神社は非常に幅広いご利益をいただけるとされています。
- 厄除け・除災招福
- 縁結び
- 商売繁盛・殖産興業
- 学業成就
- 家内安全
- 病気平癒
特に、厄除けや災難除けの力が強いとされ、多くの方が祈願に訪れます。
根津神社の歴史と由緒
根津神社の歴史は古く、伝説によれば、日本武尊が千駄木の地に創祀したのが始まりとされています。その後、文明年間(1469年~1487年)には太田道灌が社殿を奉建しました。
大きな転機が訪れたのは江戸時代です。五代将軍・徳川綱吉が兄・綱重の子である綱豊(後の六代将軍・家宣)を養子に迎えた際、根津神社を産土神(うぶすながみ)として定めました。そして1706年(宝永3年)、現在の場所に社殿を大造営し、遷座させたのです。
この時に造営された本殿、拝殿、幣殿、唐門、楼門、透塀は、江戸の神社建築の粋を集めた「権現造(ごんげんづくり)」の傑作とされ、すべてが欠けることなく現存しており、国の重要文化財に指定されています。
根津神社の境内の見どころ
圧巻の「千本鳥居」

根津神社の最大のハイライトの一つが、境内にある「乙女稲荷神社」へと続く鮮やかな朱色の「千本鳥居」です。まるで京都の伏見稲荷大社のように鳥居が連なる光景は、都心とは思えない幻想的な雰囲気を醸し出しています。願い事が叶ったお礼として奉納されたこれらの鳥居をくぐり抜けることで、邪気が払われるともいわれています。
国の重要文化財「楼門」と「社殿」

1706年に造営された当時の姿を今に残す建築群は必見です。特に、表参道にそびえる「楼門(ろうもん)」は、精緻な彫刻と色彩が施された二階建ての門で、その壮麗さに圧倒されます。楼門をくぐった先にある「唐門(からもん)」や、本殿・拝殿・幣殿が一体となった「権現造」の社殿も、江戸時代の高い建築技術を伝える貴重な文化財です。
春には3000株が咲き誇る「つつじ苑」
根津神社は「つつじの名所」としても非常に有名です。境内の約2000坪の広大な「つつじ苑」には、約100種3000株ものつつじが植えられています。例年4月中旬から5月上旬にかけて見頃を迎え、「文京つつじまつり」が開催されます。この時期は、色とりどりのつつじが咲き誇り、多くの参拝者や花見客で賑わいます。
神様の使い(白蛇)が宿る「願掛けカヤの木」
楼門の近くには、推定樹齢600年を超えるご神木の「願掛けカヤの木」があります。この木には神様の使いである白蛇が棲んでいるという言い伝えがあり、多くの参拝者がこの木に向かって願い事をしています。
根津神社の摂社・末社
乙女稲荷神社(おとめいなりじんじゃ)

千本鳥居の先に鎮座するのが「乙女稲荷神社」です。御祭神は倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)で、五穀豊穣の神様です。女性を応援する神様ともいわれ、特に縁結びや安産、美容・健康にご利益があるとされ、女性の参拝者に人気です。
駒込稲荷神社(こまごめいなりじんじゃ)
本殿の横に鎮座するお社で、日本武尊が根津神社を創祀した地(旧鎮座地)から移されたと伝えられています。
根津神社の御朱印とお守り
御朱印の種類と受付時間
根津神社の御朱印は、授与所にていただくことができます。
- 受付時間: 9:30~17:00
- 種類: 御朱印は「書き置き(紙でのお渡し)」のみとなります。「根津神社」の御朱印のほか、境内社の「乙女稲荷神社」「駒込稲荷神社」の御朱印も拝受できます。
- 限定御朱印: つつじまつりの時期などには、特別なデザインの限定御朱印が頒布されることもあります。
おすすめのお守り
根津神社には、厄除けや縁結び、学業成就など様々なお守りがあります。
- 月次花御札(つきなみはなみふだ): 毎月デザインが変わる、花の絵柄が美しいお札タイプのお守りです。
- 縁結び守: 乙女稲荷神社のご利益にあやかった、良縁を願うお守りです。
- つつじ守: つつじの時期限定で頒布される、かわいらしいお守りも人気です。
根津神社へのアクセス・駐車場情報
電車でのアクセス
複数の駅から徒歩圏内にあり、アクセスは非常に良好です。
- 東京メトロ 千代田線: 「根津駅」または「千駄木駅」より徒歩5分
- 東京メトロ 南北線: 「東大前駅」より徒歩5分
- 都営三田線: 「白山駅」より徒歩10分
車でのアクセス・駐車場
境内にご参拝・ご祈祷者用の無料駐車場がありますが、台数に限りがあります。また、北参道側には有料駐車場も設けられています。 ただし、お祭りや土日祝日は大変混雑するため、公共交通機関の利用をおすすめします。
Google地図
[東京都文京区根津1-28-9]根津神社とあわせて巡りたい周辺スポット
根津神社のある「谷根千(やねせん)」(谷中・根津・千駄木)エリアは、昔ながらの下町情緒とモダンなカフェが共存する人気の散策スポットです。
おすすめランチ・カフェ
- カヤバ珈琲: 大正時代築の古民家を改装したレトロな喫茶店。名物の「たまごサンド」が人気です。
- Nezu Cafe(根津珈琲店): 根津神社の近くにある、こだわりのコーヒーが味わえる落ち着いたカフェです。
- CHAYA 松緒: ランチには美味しい和食を、カフェタイムにはつきたてのお餅や甘味を楽しめます。
立ち寄り観光スポット
- 谷中銀座商店街: 根津神社から少し足を延ばして、食べ歩きやお土産探しが楽しい商店街。
- 旧岩崎邸庭園: 三菱財閥の創設者・岩崎彌太郎の長男が建てた洋館と和館が美しい、国の重要文化財です。
- 弥生美術館・竹久夢二美術館: 大正ロマンを代表する画家・竹久夢二の作品などを鑑賞できます。
まとめ:根津神社で厄除け・縁結びのご神徳をいただこう
東京・文京区に鎮座する根津神社は、国の重要文化財に指定された美しい社殿、都心で出会える圧巻の千本鳥居、そして春を彩るつつじ苑など、見どころが満載の神社です。厄除けや縁結びの強力なご利益をいただきに、そして心洗われる美しい景観に癒されに、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
根津神社に関するよくある質問(FAQ)
- (Q) 駐車場はありますか?
- (A) はい、境内にご参拝・ご祈祷者用の無料駐車場(台数限りあり)と、北参道側に有料駐車場がございます。ただし、土日祝日や行事の際は混雑が予想されるため、公共交通機関のご利用をおすすめします。
- (Q) 御朱印の受付時間は何時までですか?
- (A) 授与所の受付時間は午前9時30分から午後5時までです。御朱印は書き置き(紙での授与)のみとなります。
- (Q) ご祈祷は予約が必要ですか?
- (A) 厄除けや初宮詣などのご祈祷は、授与所にて当日申し込みが可能です。ただし、混雑状況や行事によってはお待ちいただく場合があるため、詳細は事前に公式サイトやお電話で確認されると確実です。