東京都文京区に鎮座する「湯島天満宮(ゆしまてんまんぐう)」は、「湯島天神」の名で親しまれ、学問の神様・菅原道真公(すがわらのみちざねこう)をお祀りする神社として、年間を通じて多くの受験生や参拝者が訪れます。特に受験シーズンや、梅まつりの時期は大変な賑わいを見せます。
この記事は、湯島天満宮の公式サイトおよび関連情報を基に、その歴史やご利益、境内の見どころ、さらには御朱印やお守り、アクセス情報まで、参拝前に知っておきたい情報を網羅的に解説します。
湯島天満宮とは?まず知りたい基本情報
湯島天満宮は、古くから江戸・東京の天神様として信仰を集めてきました。学業成就・合格祈願の神社として非常に有名ですが、勝運や厄除けのご利益でも知られています。
| 【項目】 | 【神社情報】 |
| 正式名称 | 湯島天満宮(通称:湯島天神) |
| 所在地 | 〒113-0034 東京都文京区湯島3-30-1 |
| 御祭神 | 天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと) 菅原道真公(すがわらのみちざねこう) |
| 主なご利益 | 学業成就、合格祈願、勝運、厄除け、商売繁盛 |
| 創建 | 雄略天皇2年(458年)と伝わる |
| 参拝時間 | 6:00~20:00 (開門時間) |
| 授与所時間 | 8:30~19:00 (御朱印・お守り受付) |
| 公式サイト | https://www.yushimatenjin.or.jp/ |
湯島天満宮の御祭神とご利益
主祭神:天之手力雄命と菅原道真公
湯島天満宮には、二柱の神様がお祀りされています。
- 天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと) 日本神話において、天照大御神が天岩戸にお隠れになった際、その岩戸を開いたとされる怪力の神様です。この神話から、勝運やスポーツ振興、厄除けのご利益があるとされています。湯島天満宮は、元々はこの神様をお祀りする神社として創建されました。
- 菅原道真公(すがわらのみちざねこう) 平安時代の優れた学者・政治家であり、学問の神様として全国の天満宮(天神社)でお祀りされています。湯島天満宮には南北朝時代の1355年に勧請(かんじょう)され、主祭神の一柱となりました。
主なご利益
湯島天満宮の最も有名なご利益は、菅原道真公の御神徳による「学業成就」と「合格祈願」です。 毎年、受験シーズンになると、合格祈願の絵馬が境内を埋め尽くす光景が見られます。また、天之手力雄命のご利益である「勝運」「厄除け」も広く信仰されています。
湯島天満宮の歴史と由緒
湯島天満宮の歴史は非常に古く、社伝によれば創建は雄略天皇2年(458年)。天之手力雄命を祀る神社として始まったとされています。
その後、南北朝時代の1355年(正平10年)に、郷民の請いにより菅原道真公を勧請し、合祀しました。
江戸時代に入ると、徳川家をはじめ多くの学者や文人から篤い崇敬を受け、「湯島天神」として江戸随一の学問の神様として知られるようになりました。
湯島天満宮の境内の見どころ
学業成就祈願だけでなく、境内には歴史と文化を感じられるスポットが数多くあります。
御本殿(社殿)
現在の御本殿は、1995年(平成7年)に再建されたもので、樹齢250年を超える木曽檜を使用した総檜造りの荘厳な建物です。伝統的な「権現造り」の様式で建てられており、その美しさは圧巻です。
撫で牛
菅原道真公と牛には深いつながりがあるとされ、天満宮の境内には「撫で牛(なでうし)」の像が置かれています。 自分の体の悪い部分と牛の同じ部分を撫でると、その部分が良くなると信じられています。また、頭を撫でると知恵を授かるとも言われ、多くの人が列を作ります。
表鳥居(銅製)
湯島天満宮の表参道に立つ銅製の鳥居は、東京都の指定有形文化財です。1666年頃に鋳造されたとされ、都内に現存する鋳造の鳥居としては最古のものと言われています。
宝物殿
境内には、菅原道真公ゆかりの品々や、神社に奉納された神輿、絵画などを展示する「宝物殿」があります(入館料別途)。歴史に興味がある方は、ぜひ立ち寄ってみてください。
湯島の白梅(梅園)
湯島天満宮は、江戸時代から梅の名所としても知られています。「湯島の白梅(しらうめ)」として歌にも詠まれ、毎年2月中旬から3月上旬にかけて「梅まつり」が開催されます。白梅を中心に約300本の梅が咲き誇る様子は見事です。
湯島天満宮の摂社・末社
境内には、本殿以外にもご利益をいただけるお社があります。
戸隠神社
御本殿の向かって右側奥に鎮座する末社で、天之手力雄命(本殿の御祭神の一柱)が祀られています。
笹塚稲荷神社
同じく末社で、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)をお祀りしています。五穀豊穣、商売繁盛のご利益があるとされています。
湯島天満宮の御朱印とお守り
御朱印の種類と受付時間
御朱印は、社殿向かって左手の授与所(社務所)でいただけます。
- 受付時間: 8:30~19:00
- 種類: 通常の御朱印(「湯島天満宮」の墨書きと梅の印)のほか、梅まつりの時期などには季節限定の御朱印が授与されることもあります。
おすすめのお守り
学問の神様ならではのお守りが豊富に揃っています。
- 学業守・合格祈願守: 受験生や資格試験を目指す方に定番のお守りです。
- 学業成就鉛筆: 4本入りの鉛筆で、試験本番で使うために買い求める方が多い人気のお守りです。
- ランドセル守: 小学校入学のお祝いや交通安全祈願として人気です。
湯島天満宮へのアクセス・駐車場情報
電車でのアクセス
複数の駅から徒歩圏内と、アクセスが非常に便利です。
- 東京メトロ 千代田線「湯島駅」(3番出口)より徒歩約2分
- 東京メトロ 銀座線「上野広小路駅」より徒歩約5分
- 都営地下鉄 大江戸線「上野御徒町駅」(A4出口)より徒歩約5分
- JR山手線・京浜東北線「御徒町駅」(北口)より徒歩約8分
- 京成電鉄「京成上野駅」より徒歩約10分
車でのアクセス・駐車場
参拝者用の駐車場(約30台)がありますが、台数に限りがあります。 特に週末や受験シーズン、梅まつり期間中は大変混雑するため、公共交通機関の利用を強くおすすめします。
Googleマップ
[東京都文京区湯島3-30-1]湯島天満宮とあわせて巡りたい周辺スポット
参拝後には、歴史ある湯島・上野エリアの散策もおすすめです。
おすすめランチ・カフェ
- 老舗の甘味処(みつばち等): 湯島天神周辺には、あんみつや小倉アイスが有名な老舗の甘味処が点在しています。
- とんかつ(とんかつ山家 御徒町店など): 上野・御徒町エリアはとんかつの激戦区。受験の「ゲン担ぎ」に「勝つ(カツ)」を食べるのも良いでしょう。
立ち寄り観光スポット
- 上野恩賜公園: 美術館、博物館、動物園が集まる広大な公園。不忍池の散策もおすすめです。
- アメヤ横丁(アメ横): 御徒町駅から上野駅にかけて広がる活気ある商店街。食べ歩きやショッピングが楽しめます。
- 旧岩崎邸庭園: 三菱財閥の創設者・岩崎彌太郎の長男が建てた邸宅。明治時代の洋館建築が見事です。
まとめ:湯島天満宮で学業成就・勝運のご神徳をいただこう
湯島天満宮(湯島天神)は、菅原道真公の「学業成就」のご利益と、天之手力雄命の「勝運」のご利益を同時にいただける、強力なパワースポットです。 受験生はもちろん、資格試験や仕事での成功を願う方、あるいは梅の名所として、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
湯島天満宮に関するよくある質問(FAQ)
(Q) ご祈祷は予約が必要ですか? (A) 個人の合格祈願や学業成就、厄除けなどのご祈祷は、予約不要で当日受付が可能です。公式サイトで受付時間(通常9:15~16:30頃、時期により変動)を確認の上、社殿内の受付にお進みください。
(Q) ペットと一緒にお参りできますか? (A) 境内(屋外)にペットを連れて入ることは可能ですが、社殿や宝物殿などの建物内への立ち入りはできません。また、他の参拝者の迷惑にならないよう、リードを短く持つなどの配慮が必要です。
(Q) 駐車場は無料ですか? (A) 参拝者用の駐車場(約30台)があります。ご祈祷や結婚式に参列される方は無料サービスが受けられる場合がありますが、一般の参拝(お守り・御朱印のみなど)の場合は有料となるか、混雑状況によって利用が制限されることがあります。詳細は現地でご確認ください。