東京都国立市に鎮座する「谷保天満宮(やぼてんまんぐう)」は、学問の神様・菅原道真公をお祀りする、東日本で最も古い天満宮です。
学業成就や合格祈願はもちろんのこと、実は「交通安全祈願発祥の地」としても知られ、多くの方がご利益をいただきに訪れます。また、湯島天神、亀戸天神と並び「関東三天神」の一つにも数えられる、歴史と格式ある神社です。
この記事は、谷保天満宮の公式サイトおよび関連情報を基に、その深い歴史、ご利益、境内の見どころから、御朱印やお守り、アクセス情報まで、参拝前に知りたい情報を網羅的に解説します。
谷保天満宮とは?まず知りたい基本情報
谷保天満宮は、豊かな緑に囲まれた「鎮守の森」が特徴で、武蔵野の面影を今に伝えています。まずは、参拝の基本となる情報を確認しましょう。
| 【項目】 | 【神社情報】 |
| 正式名称 | 谷保天満宮(やぼてんまんぐう) |
| 所在地 | 〒186-0011 東京都国立市谷保5209 |
| 御祭神 | 菅原道真公(すがわらのみちざねこう)、菅原道武公(すがわらのみちたけこう) |
| 主なご利益 | 学業成就、合格祈願、交通安全祈願、厄除け、諸願成就 |
| 創建 | 社伝による(菅原道真公の第三子・道武公が創建) |
| 参拝時間 | 境内自由 |
| 授与所時間 | 9:00~16:50 |
| 公式サイト | http://www.yabotenmangu.or.jp/ |
谷保天満宮の御祭神とご利益
谷保天満宮のご利益は多岐にわたりますが、特に有名な2つのご利益についてご紹介します。
主祭神:菅原道真公(学業成就・合格祈願)
御祭神である菅原道真公は、平安時代の優れた学者・政治家であり、「学問の神様」として全国で篤く信仰されています。そのため、谷保天満宮は学業成就や合格祈願を願う受験生や学生の参拝が絶えません。
交通安全祈願発祥の地
谷保天満宮は「交通安全祈願発祥の地」として非常に有名です。 これは、1908年(明治41年)に有栖川宮威仁親王殿下を総裁に迎え、日本初のドライブツアー「遠乗会(とおのりかい)」が谷保天満宮を目的地として開催されたことに由来します。
この遠乗会が無事に成功したことから、谷保天満宮は交通安全祈願の聖地とされ、現在も新車のお祓い(車祓い)や運転免許取得後の安全祈願に訪れる方が多くいらっしゃいます。
谷保天満宮の歴史と由緒
谷保天満宮の歴史は古く、菅原道真公が亡くなられた後、その第三子である道武公が、父を想いこの地に創建したと伝えられています。
東日本における天満宮としては最も古い歴史を持ち、その格式の高さから湯島天神(東京都文京区)、亀戸天神社(東京都江東区)と並び、「関東三天神」の一つに数えられています。
谷保天満宮の境内の見どころ
谷保天満宮は、甲州街道から一歩入ると、そこが都会であることを忘れるほどの豊かな自然に包まれています。
鎮守の森(社叢)と「常盤の清水」
甲州街道から続く参道を進むと、まず「はけ」と呼ばれる国分寺崖線の急な石段を下ります。この周辺の森(社叢)は、東京都の天然記念物にも指定されており、厳かな雰囲気が漂います。 崖下には「常盤の清水」と呼ばれる湧水地があり、その清らかな水が弁天池へと注いでいます。
撫で牛
拝殿の手前には、天神様のお使いである「撫で牛(なでうし)」の像があります。自分の体の悪い部分や、良くなりたい部分を撫でた後、牛の同じ部分を撫でることで、その部分が回復するというご利益があると信じられています。
梅林(約350本)
菅原道真公が梅をこよなく愛したことにちなみ、境内には約350本の梅林が広がっています。例年2月下旬ごろに見頃を迎え、多くの参拝者の目を楽しませてくれます。
宝物殿
日曜日と祝日限定で無料開館している宝物殿(11:00~15:00)も見逃せません。 ここには、国の重要文化財に指定されている扁額「天満宮」や、鎌倉時代の作とされる「木造獅子狛犬」など、貴重な社宝が展示されています。
谷保天満宮の摂社・末社
境内には、本殿のほかにもいくつかの摂社・末社が鎮座しています。
- 稲荷神社(いなりじんじゃ): 五穀豊穣・商売繁盛の神様
- 三郎殿(さぶろうでん): 武運の神様である経津主命(ふつぬしのみこと)をお祀りしています。
谷保天満宮の御朱印とお守り
参拝の証として、御朱印やお守りもぜひいただきたいものです。
御朱印の種類と受付時間
御朱印は、社務所の授与所(9:00~16:50)にていただけます。谷保天満宮の御朱印のほか、摂社の御朱印を受けられる場合もあります。 また、表紙に梅の花があしらわれた美しいデザインのオリジナル御朱印帳も頒布されています。
おすすめのお守り
- 合格お守り・学業絵馬セット: 学問の神様ならではの、受験生に人気のお守りです。合格お守りには「御神筆(えんぴつ)」が付いています。
- 交通安全のお守り: 交通安全発祥の地にちなんだお守りは、ドライバーの方に特におすすめです。ステッカータイプなど種類も豊富です。
- 生芽(うめ)の矢: 除災招福・諸祈願達成のご利益があるとされる、正月限定の縁起物です。
谷保天満宮へのアクセス・駐車場情報
都心からのアクセスも良好で、電車でも車でも参拝しやすい立地にあります。
電車でのアクセス
- JR南武線「谷保駅」北口より 徒歩約3分
車でのアクセス・駐車場
- 中央自動車道「国立府中IC」より 約3分
- 駐車場: 参拝者用の無料駐車場が完備されています。
Google地図
[東京都国立市谷保5209]谷保天満宮とあわせて巡りたい周辺スポット
谷保天満宮の参拝後は、周辺の散策もおすすめです。
おすすめランチ・カフェ
- Will cafe(ウィルカフェ): 谷保天満宮の門前通りにある、手作りのお菓子が美味しい人気のカフェです。
- オレンジハウスすえひろ亭: 谷保駅近くの老舗洋食店。懐かしい雰囲気でランチが楽しめます。
立ち寄り観光スポット
- 谷保第三公園: 谷保天満宮のすぐ近くにある、緑豊かな公園です。
- 谷保ねこ: 神社近くにある猫カフェで、散策途中の癒しスポットとして人気です。
まとめ:谷保天満宮で学業成就や交通安全のご神徳をいただこう
谷保天満宮は、東日本最古の天満宮としての深い歴史と、「交通安全発祥の地」というユニークな側面を併せ持つ、魅力あふれる神社です。
都心からのアクセスも良く、豊かな自然の中で心静かに参拝することができます。受験や試験を控えている方はもちろん、日々の安全を願う方も、ぜひ谷保天満宮を訪れ、菅原道真公のご神徳をいただいてみてはいかがでしょうか。
谷保天満宮に関するよくある質問(FAQ)
(Q) ご祈祷は予約が必要ですか? (A) 個人のご祈祷(厄除け、交通安全、合格祈願など)は予約の必要はありません。毎日10:00から16:00まで、社務所にて随時受け付けています。ただし、企業・団体でのご祈祷の場合は、事前の連絡が必要です。
(Q) 駐車場はありますか? (A) はい、参拝者用の無料駐車場があります。中央自動車道「国立府中IC」から約3分と、車でのアクセスも非常に便利です。
(Q) 古いお札やお守りはどうすればよいですか? (A) 境内に「古札お納め所」が設置されていますので、そちらへお納めください。ただし、人形やぬいぐるみ、だるまなどのお焚き上げは受け付けていませんのでご注意ください。