東京都府中市に鎮座する「大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)」は、武蔵国の守り神として古くから厚い信仰を集めてきた神社です。厄除け・厄払いや縁結びのご利益で知られ、広大な境内には多くのパワースポットが点在します。この記事は、大國魂神社の公式サイトおよび関連情報を基に、その歴史、ご利益、境内の見どころからアクセス方法、御朱印、お守りの情報まで、参拝前に知りたい情報を網羅的に解説します。
大國魂神社とは?まず知りたい基本情報
大國魂神社は、東京五社の一つにも数えられる格式高い神社であり、武蔵国の神社を合祀した「武蔵総社」です。そのため、ここを参拝するだけで武蔵国内の主要な神社を巡ったのと同じご利益があるとされています。
| 【項目】 | 【神社情報】 |
| 正式名称 | 大國魂神社(おおくにたまじんじゃ) |
| 所在地 | 東京都府中市宮町3-1 |
| 御祭神 | 大國魂大神(おおくにたまのおおかみ) |
| 主なご利益 | 厄除け・厄払い、縁結び、福神、家内安全、商売繁盛など |
| 創建 | 景行天皇41年(伝) |
| 参拝時間(開門) | 4月1日~9月14日: 6:00~18:00 9月15日~3月31日: 6:30~17:00 |
| 授与所時間 | 9:00~17:00 |
| 公式サイト | https://www.ookunitamajinja.or.jp/ |
大國魂神社の御祭神とご利益
主祭神:大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)
大國魂神社の主祭神である大國魂大神は、出雲大社に祀られる大国主神(おおくにぬしのかみ)と御同神とされています。大昔に武蔵国を開拓し、人々に衣食住の道を教え、医療やまじないの術も授けた神様として知られています。
主なご利益
大國魂大神は、厄除け・厄払いの神、そして縁結びの神として非常に有名です。俗に「福神」とも呼ばれ、家内安全、商売繁盛、学業成就など、幅広いご利益を授けてくださる神様として、多くの参拝者が訪れます。
人形(ひとがた)流しで厄を払う
境内には「人形(ひとがた)流し」という厄払いを行う場所があります。これは、紙の人形(ひとがた)に自分の名前を書き、体の悪いところを撫で、息を吹きかけることで自分の穢れをうつします。その人形を小川に流すことで、厄や穢れを清めることができるとされています。
大國魂神社の歴史と由緒
大國魂神社の創建は、社伝によれば景行天皇41年(西暦111年)とされ、非常に長い歴史を持ちます。
大化の改新(645年)の後、武蔵国の国府がこの地に置かれた際、当社は国衙の斎場とされ、国司が国内の祭祀を総轄する「武蔵総社」となりました。この時、武蔵国内の著名な六社の神々(一之宮から六之宮まで)が配祀されたことから、「武蔵総社六所宮」とも呼ばれるようになりました。
鎌倉時代には源頼朝が妻・北条政子の安産祈願を行い、江戸時代には徳川家康が関ヶ原の戦いや大坂の陣の戦勝祈願成就の御礼として社殿を修築するなど、時の権力者からも深く崇敬されてきました。
大國魂神社の境内の見どころ
馬場大門のケヤキ並木
神社の参道である「馬場大門のケヤキ並木」は、国の天然記念物に指定されています。これは、平安時代に源頼義・義家父子が前九年の役の戦勝祈願および御礼としてケヤキの苗千本を寄進したのが始まりとされています。約500メートルにわたり続く壮大なケヤキ並木は、まさに圧巻です。
荘厳な拝殿・本殿
現在の社殿は、主に徳川家康によって修築されたもので、江戸時代の神社建築の粋を集めた見事な造りとなっています。特に拝殿の精緻な彫刻や、その奥に鎮座する本殿の荘厳な雰囲気は、参拝者の心を惹きつけます。
水神社とパワースポットの岩
境内には広大な自然が残されており、パワースポットと呼ばれる岩や、水を祀る「水神社」などもあります。約1,500坪ともいわれる広い境内で、大自然の清らかなエネルギーを感じながら散策するのもおすすめです。
大國魂神社の摂社・末社
大國魂神社は武蔵総社であるため、境内には多くの摂社・末社が鎮座しており、一度に多くをご利益をいただけます。
宮乃咩神社(みやのめじんじゃ)
特に有名な摂社の一つが「宮乃咩神社」です。御祭神は天鈿女命(あめのうづめのみこと)で、芸能と安産の神として信仰されています。源頼朝の妻・北条政子が安産祈願をしたと伝えられており、現在でも安産祈願に訪れる方が後を絶ちません。底を抜いた柄杓を奉納し、水が通るようにお産が軽くなることを祈願する独特の信仰があります。
坪宮・住吉神社・東照宮
その他にも、武蔵国造を祀る「坪宮(国造神社)」、航海安全の神を祀る「住吉神社」、徳川家康を祀る「東照宮」など、重要な摂社・末社が多数あります。
大國魂神社の御朱印とお守り
御朱印の種類と受付時間
御朱印は、拝殿に向かって左側にある「御朱印受付所」でいただけます。受付時間は授与所と同じく、午前9時から午後5時までです。
おすすめのお守り
大國魂神社には、ご利益に合わせた様々なお守りがあります。
- 厄除け守り(からす団扇): 7月に行われる「すもも祭」で頒布される「からす団扇」をモチーフにしたお守りです。この団扇で扇ぐと悪疫を防ぎ、五穀豊穣になるとされています。
- 縁結び守り: 貝やうさぎ(主祭神の神使)をモチーフにした可愛らしいデザインのお守りが複数あり、良縁を願う方々に人気です。
大國魂神社へのアクセス・駐車場情報
電車でのアクセス
- 京王線: 「府中駅」南口より徒歩5分
- JR南武線・武蔵野線: 「府中本町駅」より徒歩5分
どちらの駅からも近く、アクセスは非常に便利です。
車でのアクセス・駐車場
神社専用の駐車場はありませんが、周辺に多数のコインパーキングがあります。神社に最も近い駐車場の一つとして、隣接する「タイムズ大國魂神社」(180台)があり便利です。
Googleマップ
[東京都府中市宮町3-1]大國魂神社とあわせて巡りたい周辺スポット
おすすめランチ・カフェ
参拝の前後には、府中駅周辺でのランチやカフェ巡りもおすすめです。
- モナムール 清風堂本店: ケーキや洋食が楽しめる、地元の老舗カフェレストランです。
- kotocafe (コトカフェ): 大國魂神社から徒歩圏内にある、おしゃれな雰囲気のカフェです。
- 府中くるる: 府中駅直結の商業施設で、スターバックスなどのカフェやレストランが多数入っています。
立ち寄り観光スポット
- 髙安寺: 室町幕府の将軍・足利尊氏ゆかりの曹洞宗の寺院で、大國魂神社からも近い場所にあります。
- 馬場大門のケヤキ並木: 参拝とあわせて、国の天然記念物にも指定されているケヤキ並木をゆっくりと散策するのも良いでしょう。
まとめ:大國魂神社で厄除け・縁結びのご神徳をいただこう
大國魂神社は、武蔵国の長い歴史と信仰を今に伝える、東京でも有数のパワースポットです。厄除けや縁結びを願う方はもちろん、広大な境内の自然や歴史的建造物に触れたい方にもおすすめの場所です。ぜひ一度足を運び、その荘厳な雰囲気とご神徳を感じてみてください。
大國魂神社に関するよくある質問(FAQ)
(Q) ご祈祷は予約が必要ですか? (A) 個人のご祈祷(厄除け、七五三、お宮参りなど)は予約不要です。当日に御祈祷受付所(午前9時~午後4時)にてお申し込みください。ただし、会社・団体等のご祈祷は予約制となりますので、事前に神社へお問い合わせください。
(Q) ペットと一緒にお参りできますか? (A) はい、大國魂神社はペット同伴での参拝が可能な神社として知られています。ただし、他の参拝者の迷惑にならないようマナーを守り、拝殿など建物内への同伴については神社の指示に従ってください。
(Q) 駐車場はありますか? (A) 神社専用の参拝者用駐車場はありません。車でお越しの場合は、隣接する「タイムズ大國魂神社」や、府中駅周辺のコインパーキングをご利用ください。