【上野大仏】「これ以上落ちない」合格祈願と数奇な歴史を解説!アクセス、御朱印、パゴダ情報まで(東京・上野)

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東京・上野公園の高台「大仏山」に鎮座する「上野大仏」。かつては巨大な坐像でしたが、度重なる災禍により、現在はお顔の部分だけがレリーフとして残されています。この記事は、東叡山寛永寺の公式サイトおよび関連する観光情報を基に、その数奇な歴史と、「これ以上落ちない」として知られる合格祈願のご利益、そして併設されるパゴダ(仏塔)の見どころやアクセス情報を網羅的に解説するものです。

上野大仏とは?まず知りたい基本情報

上野大仏は、江戸時代に創建された歴史ある大仏ですが、現在は天台宗の寺院「東叡山 寛永寺」の境外仏堂(パゴダ)に、そのお顔が祀られています。

【項目】【お寺情報】
正式名称上野大仏(パゴダ)
所在地〒110-0007 東京都台東区上野公園4-8(上野恩賜公園内 大仏山)
宗派天台宗(寛永寺)
御本尊釈迦如来(現在は顔面部のみ)
主なご利益合格祈願、学業成就、就職成就(「これ以上落ちない」ことから)
創建 / 開山(大仏建立)寛永8年(1631年) / 堀直寄
参拝・拝観時間10:00~16:00
拝観料境内自由(無料)
公式サイトhttps://kaneiji.jp/ (東叡山 寛永寺)

上野大仏の御本尊(ごほんぞん)とご利益

御本尊:釈迦如来(顔面部のみ)

上野大仏の御本尊は「釈迦如来」です。建立当時は高さ約6メートルにもなる壮大な青銅製の坐像でしたが、後述する度重なる災難を経て、現在は顔面部のみがレリーフ(浮き彫り)として、大仏山の丘に大切に保存・安置されています。

主なご利益:合格祈願・学業成就

上野大仏の最大のご利益として知られるのが「合格祈願」です。 その理由は、大仏様のたどった歴史にあります。関東大震災で頭部が落下し、さらに戦争で胴体を失い、顔面部だけが残った姿から、「これ以上落ちるものがない」=「落ちない」という強力な願掛けの対象となりました。

「落ちない」ユニークなご利益

この「落ちない」というご利益は、受験生や就職活動中の学生に絶大な人気を誇ります。

  • 受験合格(高校・大学受験、資格試験など)
  • 就職成就(面接で「落とされない」)
  • 選挙当選 など、様々な「落ちたくない」場面での心の支えとして、多くの参拝者が訪れます。

上野大仏の歴史と縁起(えんぎ)

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上野大仏の歴史は、まさに波乱万丈です。

  1. 創建(1631年): 寛永8年、越後村上藩主・堀直寄が、戦乱で亡くなった敵味方の霊を弔うため、漆喰の釈迦如来坐像を建立しました。
  2. 倒壊と再建(1647年~): 創建後まもなく、正保4年(1647年)の地震で倒壊。その後、万治年間(1658年~)に木食僧・浄雲が浄財を集め、青銅製の坐像として再興しました。
  3. 度重なる罹災: 江戸時代を通じて、火災(1841年)や安政江戸地震(1855年)などで何度も損傷し、その都度修復されてきました。
  4. 頭部落下(1923年): 大正12年の関東大震災により、ついに頭部が落下し大破してしまいます。
  5. 胴体の供出(第二次世界大戦中): 太平洋戦争中、金属類回収令により、胴体や両腕などの主要部分が軍需物資として供出されました。
  6. 顔面部の保存(1972年): 奇跡的に残った顔面部は、寛永寺によって大切に保管されていました。昭和47年(1972年)、元の場所である大仏山の丘に、レリーフとして現在の形で安置されました。

このように、幾多の困難を乗り越えて「お顔」だけが残ったことから、「落ちない大仏様」として篤い信仰を集めるようになったのです。

上野大仏の境内の見どころ

現在の境内は「大仏山」と呼ばれる小高い丘になっており、大仏様のレリーフとパゴダ(仏塔)が中心です。

上野大仏(顔面部レリーフ)

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最大の見どころは、もちろん大仏様のお顔です。高さ3メートル以上ある青銅製の顔面部は、間近で見るとその大きさと、風雪に耐えた歴史の重みを感じさせます。穏やかな表情の中にも、力強さが宿っています。

パゴダ(仏塔)

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大仏様のレリーフのすぐ隣には、ひときわ目立つ朱色の仏塔「パゴダ」が建っています。これは、大仏様の再建を願って昭和42年(1967年)に建立されたもので、正式には「仏塔(パゴダ)」と呼ばれます。

パゴダ内の薬師三尊像

パゴダの内部には、中央に「薬師如来」、脇侍として「日光菩薩」「月光菩薩」からなる薬師三尊像が祀られています。この三尊像は、かつて上野東照宮にあった薬師堂の御本尊で、神仏分離令により寛永寺に移されたものです。病気平癒や健康長寿のご利益があるとされています。

「祈りの手」のオブジェ

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パゴダの正面には、合掌する手をモチーフにした「祈りの手」のオブジェがあります。多くの参拝者がここで手を合わせ、記念撮影をするスポットにもなっています。

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上野大仏の御朱印とお守り・授与品

御朱印の種類と受付時間

上野大仏では、御朱印をいただくことができます。

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  • 御朱印の種類: 「大佛(上野大仏)」の御朱印や、パゴダに祀られる「薬師如来」の御朱印などがあります。
  • 授与場所・時間: パゴダ内の志納所(授与所)で受け付けています。ただし、以前は近隣の清水観音堂で授与されていた時期もあり、授与場所や受付時間(特に書き置きか直書きか)は日によって変更になる可能性もあります。詳細は現地にてご確認ください。

おすすめのお守り・授与品

やはり一番人気は「合格守」です。「落ちない」大仏様のご利益が込められたお守りは、受験生や就活生への贈り物としても喜ばれます。その他、健康祈願のお守りなども授与されています。

上野大仏へのアクセス・駐車場情報

上野大仏は上野恩賜公園内にあり、鉄道でのアクセスが非常に便利です。

電車でのアクセス

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  • JR各線: 「上野駅」公園口より徒歩約5~9分
  • 京成電鉄: 「京成上野駅」正面口より徒歩約5~7分
  • 東京メトロ: 銀座線・日比谷線「上野駅」7番出口より徒歩約8分

※上野公園は広大ですが、大仏山はJR上野駅公園口から動物園に向かう途中の「上野精養軒」の隣、小高い丘の上にあります。「上野大佛」の石碑が目印です。

バスでのアクセス

  • 台東区循環バス「東西めぐりん」: 「東京国立博物館」バス停より徒歩約5分

車でのアクセス・駐車場

上野大仏(上野恩賜公園)には専用の参拝者駐車場はありません。 車でお越しの場合は、上野恩賜公園周辺の有料駐車場(上野パーキングセンターなど)をご利用ください。ただし、休日は大変混雑するため、公共交通機関の利用を強くおすすめします。

Googleマップ

[東京都台東区上野公園4-8(上野恩賜公園内)]

上野大仏とあわせて巡りたい周辺スポット

上野公園内やその周辺には、見どころが満載です。

おすすめランチ・カフェ

  • 上野精養軒: 大仏様のすぐ隣にある老舗の洋食レストラン。ハヤシライスやビーフシチューが有名です。
  • 韻松亭(いんしょうてい): 本格的な懐石料理や豆御飯が楽しめる、公園内の風情ある日本料理店。
  • スターバックスコーヒー 上野恩賜公園店: 公園の自然に溶け込むおしゃれなカフェで、散策途中の休憩に最適です。
  • アメヤ横丁(アメ横): 上野駅の反対側に足を延ばせば、活気あふれる商店街で食べ歩きやランチも楽しめます。

立ち寄り観光スポット

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  • 上野東照宮: 徳川家康公を祀る、豪華絢爛な金色の社殿が圧巻です。
  • 清水観音堂: 京都の清水寺を模した舞台造りのお堂で、不忍池の眺めが美しい場所です。
  • 不忍池辯天堂(しのばずのいけ べんてんどう): 不忍池の中央に浮かぶ八角形のお堂。金運・芸能のご利益で知られます。
  • 五條天神社(ごじょうてんじんしゃ): 医薬の神様を祀る、健康祈願で有名な神社です。
  • 上野動物園・各美術館/博物館: 上野大仏は、動物園や東京国立博物館、国立科学博物館などへの通り道にもなっています。

まとめ:上野大仏で「落ちない」合格祈願のご利益をいただこう

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上野大仏は、その波乱万丈な歴史から「これ以上落ちない」という、唯一無二の合格祈願のパワースポットとなりました。東京・上野というアクセスの良い場所にありながら、静かに鎮座するお顔は、見る者に不思議な力強さを与えてくれます。

受験や就職活動、大切な試験を控えている方はもちろん、上野公園を散策する際は、ぜひ大仏山に立ち寄り、その歴史に思いを馳せながら手を合わせてみてはいかがでしょうか。

上野大仏に関するよくある質問(FAQ)

(Q) 拝観時間は何時ですか? (A) 参拝時間は、午前10:00から午後16:00までとなっています。

(Q) 駐車場はありますか? (A) 上野大仏専用の駐車場はありません。お車の場合は、上野恩賜公園周辺の有料駐車場をご利用いただくことになりますが、混雑が予想されるため公共交通機関の利用をおすすめします。

(Q) なぜ顔だけなのですか? (A) 1631年に建立されましたが、地震や火災で何度も被災しました。特に1923年の関東大震災で頭部が落下し、第二次世界大戦中には胴体部分が金属供出されたため、現在はお顔の部分だけがレリーフとして保存されています。この歴史から「これ以上落ちない」合格大仏として信仰されています。

(Q) 御朱印はどこでいただけますか? (A) 大仏様の隣にあるパゴダ(仏塔)内の志納所(授与所)でいただくことができます。ただし、受付時間や場所が変更になる場合もあるため、現地でご確認いただくと確実です。

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